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タダコピSP 広告モデルで大学生に無料コピーを提供するサービス

サービス
タダコピSP 公式HPより

今回ご紹介するのは「タダコピSP」です。

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大学生向けに、大学のキャンパス内などに設置されるコピー機で、学生が無料でコピー機を利用できるサービスになっています。

サービス自体は「タダコピ」という名前で結構前からありまして、自分の通っていた大学にも僕が卒業してから導入されていて、存在自体は知っていました。

今回は、そのタダコピが「タダコピSP」にリニューアルしたということで、ご紹介する次第です。

大学生向け無料コピーサービス「タダコピ」を8年ぶりにリニューアル!スキャン・プリント・フルカラーまで無料のサービスへ。
株式会社スマートキャンパスのプレスリリース(2019年7月18日 11時32分)大学生向け無料コピーサービスを8年ぶりにリニューアル!スキャン・プリント・フルカラーまで無料のサービスへ。

サービス概要について

タダコピSPは、大学に通う学生が無料で「コピー、スキャン、データプリント」を行えるサービス。

コピー用紙の裏面に広告を掲載することで、コピー代を無料にしています。

図解してみる

さっそく、ビジネスモデルを図解してみましょう。

広告モデルで、広告主が払う広告費をベースにすることで、学生にコピーを無料で提供しています。

大学がコピー機を導入するコストも無料、というところが更にスゴい。

大学生─コピーもスキャンもプリントも無料!

タダコピでは白黒コピーが無料だったんですが、タダコピSPにリニューアル後は白黒コピーに加えて

・スキャン
・データプリント
・カラーコピー

も全て無料になったようです。(スキャンの場合はデータに広告が入るんでしょうか?)

最近は大学もどんどんデジタル化してコピー需要も減ってきているので、特にスキャンとデータプリントについてのリニューアルは大正解だと思います。

大学─コピー機の設置費用がかからない

大学も、コピー機の設置に費用がかかりません。

全てSmart Campus側で負担してくれます。

大学としては複合機の導入コストを削ることができるので、テスト期にコピー機が足りない!みたいな課題を比較的ラクに解決できます。

広告主─あらゆる場所に広告を掲載できる

タダコピの運営に欠かせないのが広告主です。

タダコピのスタート当初は、コピー用紙裏面やコピー機本体にしか広告を掲載できませんでした。

現在は、コピー機に付属のデジタルサイネージ、タダコピSPを利用するためのアプリの画面、食堂のトレイ、大学購買内など、キャンパスのあらゆる場所に広告を掲載できるようになっています。

広告は、菓子や文房具などの新商品から、テレビ局の新番組、アルバイト募集、会社案内、選挙の投票呼びかけまで幅広い。

https://www.sankei.com/life/news/170906/lif1709060014-n1.html より

ということで、大学生のセグメントに対する広告媒体として様々な団体・企業が魅力的に感じているようですね。

法律面について

さて、法律面で気になる点を見ていきましょう。

今回は1点で、学生がコピーをする際の著作権法上の問題についてです。

著作権法上の問題について

コピー機はあらゆる紙面、書籍等を印刷することができますね。

これは著作権法上は「複製」という行為でして、原則としてやっちゃいけないことになっています。

が、自分一人で使う目的なら別にいいよ~という例外がありまして、これを「私的複製」と言います。

ただ、私的複製にも制限がありまして、自分の家じゃなくて公の場所に設置されている複製機器を使う場合はダメです、という規定があります(例外の例外)。

じゃあ、普段コンビニでコピーするのは実は違法なの?!という話になっちゃって、とても困りますね。

なので、「じゃあコンビニとかに置いてあるコピー機は見逃すよ」という経過措置をとっています(例外の例外の例外)。

ややこしいですね~~~。

結論としては、コピー機を使って自分のために本などをコピーするのはOK、ということになります。

タダコピもこれに含まれます。

一部大学では著作権法上の問題で導入を見送っているそうですが、これは純粋な法律上の問題ではありません。

タダコピは無料でコピーができるので、「書籍まるまる一冊分をコピー」ということが、理論上はできることになります。

(普通のコピー機でも同じことはできますが、1ページ10円かかるので実際にやる人はいないでしょう。)

そうすると、本来であれば売れたはずの本が売れなくなって著作権者の利益を害する可能性があるので、大学として容認することはできない、というロジックだと思います。

似たようなことは、自炊(書籍の電子化)で起きています。

書籍を複数人で共同購入→電子化→データを共同購入者間で共有

という流れです。

これは普通に違法なんですが、形を少し変えると適法になってしまいます。

本稿の内容からは逸れてしまうのでこれ以上の言及は避けますが、コピーの話は単純そうに見えてかなり複雑です。

念のため繰り返しておきますが、タダコピの利用自体はバッチリ適法なのでご安心を。

今後の展開について妄想してみる

タダコピSPの今後を妄想…してみようと思ったのですが……

サービス自体は成熟しきっている感がある

ぶっちゃけ、「タダコピ」の時代からサービス自体はかなり順調に成長してきてまして、大学の広告プラットフォームビジネスとして成熟していると言ってよいと思います。

キャンパス内の色々な場所に広告を掲載できるだけでなく、タダコピアプリを介してアンケート調査をすることができたり、イベント集客ができるなど、大学生とコミュニケーションをとりたい企業にとっては魅力的なサービスでしょう。

このタイミングでのリニューアル、紙媒体に広告の未来はあるのか

タダコピSPとして今年リニューアルできたのは単純にスゴいなと思いました。

スマホの普及やSNSの台頭でマーケティングの主軸をインターネットに置く企業も多い中、あくまでアナログな紙媒体で勝負しているタダコピが、サービスをリニューアルできるほどの体力を持っている。

重ねてになりますが、タダコピの培ってきたサービスが広告主にとってそれだけ魅力的に映っているということです。

デジタルネイティブに紙媒体で広告?!

大学生=10代後半から20代前半というのは、いわゆるデジタルネイティブで年がら年中スマホを触っているような世代です。

それでなくても、僕らもポストに投函されるDMやチラシの類いは見ないで捨ててしまうことがほとんどじゃないですか。

それに加えて若年層がデジタルネイティブであるということを考えると、本来は紙媒体の広告なんて相性良いはずがないんですよ。

これに関連するニュースとして、最近では、バイト情報紙の「an」が紙媒体の廃止を発表しました。

バイト求人の「an」、11月末に終了へ 紙からWebへの転換に苦戦 52年の歴史に幕
パーソルHDが、アルバイト・パートの求人サービス「an」を11月25日に終了すると発表。「紙からWebへの転換が遅れ、ここ数年は競争力の低下が続いていたため」という。今後は中途採用支援の「doda」に経営資源を集中する。

そもそも紙媒体の広告なんて、作成費用、配送コスト、リーチ率……等々考えると、デジタルに比べて圧倒的にコスパ悪いんですよね。

デジタルマーケが伸びているのは当然のことなのです。

2017年 日本の広告費
株式会社電通(本社:東京都港区、社長:山本 敏博)は本日、わが国の総広告費と、媒体別・業種別広告費を推定した「2017年(平成29年)日本の広告費」を発表した。

そのため、この世代に広告を打とうと考えたとき、普通ならデジタルマーケ(Web,SNS等)を一番に検討するところだと思います。

ですが、タダコピSPがサービス展開を加速させているということは、キャッシュポイントである広告主において、「アナログでも充分に広告費を回収できる」ということの証拠に他なりません。

如何に「大学」という場所が優れているかがわかります。

独自の広告媒体としての価値を作れるか

何が優れているかといえば、それは「大学生」という属性でピンポイントに訴求できるという点です。

実は、「大学生」という属性をターゲットにできる広告スペースって意外とありません。

近い年齢でセグメントを作ることはできても、「大学生」という属性にアプローチするのは意外と難しかった。

そこをタダコピSPは乗り越えているわけで、企業からして魅力的に見えるのはある意味当然のことだなと。

同じように、何か特化した属性にアプローチをかけられるなら、紙媒体の広告でもまだまだチャンスはあるのかもしれない、ということです。

むしろ紙媒体を普段手に取らない人のことを考えると、紙媒体の広告ならデジタルにはないプレミアム感を演出することもできます。

特定層にリーチできてしかもリーチ率が高いとなれば広告主もハッピーです。

回帰、とまでは行かないと思いますが、紙媒体は紙媒体なりの進化をしていくのかもしれません。

この辺、広告会社の方の話とか伺ってみたいです。

他に区切れるとしたらどこなんですかね……

とはいえ、やっぱデジタルは強い

一方、今回タダコピがタダコピSPにリニューアルしたことで、デジタルデータでも保存することができるようになったことは見過ごせません、やっぱり。

どうしたってデータで持っていたほうが、文書管理にしても運用にしてもラクですからね。

そうすると、タダコピSPでさえデジタル導入したんだから、やっぱ紙媒体はキツいという見立てもできます。

まぁシングルイシューでどうこういっても仕方ないところはありますが……

そうすると、ダタコピSPのもう一つの価値である他にはない属性にピンポイントでの広告が打てるという強みが他に活かせるのか。

コレってGoogleやらFacebookやらがいくらでも個人情報持ってるので、その運用次第でどうとでもできますし、結局GAFAには勝てないねって話になるとちょっとつまんないですよね。

う〜ん……他で同じようにできないか考えても、なかなか出てこないですね。

スタディサプリみたいに利用者層がはっきりしているアプリなら、同じように独自の広告媒体として価値出そうですけど。

タダコピSPのプラットフォーマーとしての更なる発展に期待!

この辺の事情は当然把握済みなんだと思いますが、Smart Campusも大学関連の新しいサービスを次々スタートさせてます。

タダコピがすでに<大学─学生─企業>をつなぐプラットフォーマーとして不動の地位を築きつつあるので、他サービスと合わせて大学をアップデートしていく存在になるのが楽しみです。

願わくば、もう少し遅く生まれたかった………

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